事業概要

FRP船リサイクルシステムは、製造事業者としてEPRを全うし、循環型社会の形成に貢献することに加え、ユーザー皆様の廃船処理をしやすくする観点から不法投棄の防止にも寄与するものです。
平成19年度から全国展開しています。

1.FRP船リサイクルシステムの意義

 FRP(ガラス繊維強化プラスチック)船は、その製品特性(材料が高強度、大型、全国に広く薄く分布、製品寿命が長い、等)から適正な処理が困難であり、それが不法投棄の要因の一つでもありました。

 これを踏まえ、製造事業者等の団体である一般社団法人 日本マリン事業協会は、近年のEPR(拡大生産者責任)の考え方、循環型社会の形成の必要性、国土交通省におけるFRP船リサイクルシステムの調査研究の成果などを考慮し、主要製造事業者7社(川崎重工業、スズキ、トーハツ、トヨタ自動車、日産マリーン、ヤマハ発動機、ヤンマー舶用システム)を中心として「FRP船リサイクルシステム」の構築を進めてきました。

 こうした中、平成17年9月8日、環境省において広域的処理に係る特例の対象となる一般廃棄物に関する告示が改正され、対象となる一般廃棄物として「廃FRP船」が追加されることとなりました。また同年11月29日には、環境大臣から廃棄物処理法に基づく広域認定を受け、FRP船リサイクルを開始しました。

2.リサイクルの対象物

 FRP船リサイクルシステムの対象は、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)を材料として使用している小型船舶(モーターボート、ヨット、PWC、漁船など)、いわゆる「FRP船」が対象です。

3.リサイクル料金

 FRP船の船種及び船首から船尾までの実測の長さ(全長:LOA)により分類して設定しています。

本システムの参加事業者によるFRP船は、各事業者自らリサイクル料金の設定・発表をしています。

  • EPR:Extended Producer Responsibility の略
  • FRP:Fiber Reinforced Plastics の略
  • PWC:Personal Water Craft の略で水上オートバイのこと

 FRP船リサイクルシステムは、指定引取場所に収集された廃FRP船を粗解体した後、FRP破材を中間処理場に輸送し、破砕・選別等を行い、最終的にセメント焼成することによりリサイクル(マテリアル・サーマルリサイクル)を行うものです。
本システムは国土交通省の実証実験において検証されており、FRP船の収集・解体・破砕を広域的に行うことにより、低コストでリサイクルシステムを実現しています。

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